ケニアに恋して

マサイの薬草

先週に引き続き、chest clinic で結核について勉強中。


診断の手順、検査内容、治療方法、患者さんの傾向などは大体把握できてきました。

MCHと違って比較的患者の少ない部署なので、空いた時間にドクター達と今後の対策についてディスカッションする余裕もあります。

結核の予防や治療について考えていると、HIVと同じような問題に突き当たります。
やっぱりお互いに切り離せない関係なんですよね。

一番問題になっているのは、距離。
先日のマサイマラへの旅でも実感したけど、あの距離を通ってくるのはかなり大変。
込み合ったマタトゥに乗って、ガタガタ道を揺られながら着いたころにはクタクタになってしまう。
ましてや具合の悪い患者さんや妊婦さんにはかなりきついだろうなって思った。

一番近い医療施設まで50km!とか厳しいよね。

こちらから出向いて行く方法も考えてはいるんだけど、こっちにも車がなくて、中々難しい。
いつもそこで行き詰ってしまうのです・・・。


他にも
・予防接種
  拒否する人が多いらしい。それ以前に通うのも難しいけど。

・教育
  特に女の子なんだけど、学校に行かなくて、スワヒリ語すら話せなかったりする子が多い。女性の地位が低いため、病院に行くにも男性の許可が必要だったりします。

・食事・栄養 
  妊婦さんに対して、あまり食べさせないようにするとか。お腹の赤ちゃんが大きくなりすぎると出産が難しくなるからって理由らしいけど、貧血や低体重で生まれる事になってしまう。

・住環境
  牛の糞を固めて作る「マニャタ」という家に住んでいるのですが、窓がなくて換気できない上に大人数で住んでたりする。つまり結核の感染拡大のリスクが大きい。

・自宅出産
  助産師さんが、手袋をはめずに介助して血液を浴びる。ここでHIV感染の危険があります。へその緒を切るのに使うハサミもろくに消毒もせず使いまわすのでまずい。難しい状態の出産では対応できなくて母子ともにすのまま命を落とす事も。

・診療拒否
  結核やHIVの治療に使われる薬剤を拒否して、伝統的な薬草に頼る人が多い。


などなど、問題点は色々あります。


「まずは地域の現状を把握したいね!」

という話になり、来月からリサーチを開始しようと計画中。

やっぱり交通手段は問題になるけど、何かいい方法はないか検討してみます。



話し合いの中で、「薬草」という言葉には自然に反応してしまいます。

ケニアに来る前から、マサイの使う薬草には興味があって調べてみたいと思っていたのです。

民間療法に頼り過ぎて病院の薬を拒否するのは問題だけど、色々面白いものを持っているのではと気になっていました。

もちろん有効な物もあるだろうし、効かないものや、逆に害のある場合もあるだろうから。

大学の卒業研究では沖縄の薬草を調べてた事や、アロマについて勉強していることをマサイ出身のドクターに伝えると、

「ここでも面白い研究ができると思うよ」

と、マサイが使う薬草の学名とマサイ語の名前をリストにして書いてくれました

「これは牛乳に混ぜて子供に与えるやつ、で、これはすごく苦いんだよ」

などと解説付き。

「村に行ったら、それぞれ使い方とか効能を聞いてみるといいよ」

と言われ、かなりワクワクしてきました。



もちろん、HIV対策(+TB対策)がメインだけど、薬草研究も個人的に並行して進めて行きたいです。

難しい面もあるけど、楽しみです。
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by chura-harufu | 2010-04-22 01:56 | ケニア生活
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青年海外協力隊(エイズ対策)としてケニアでの生活をお伝えします