ケニアに恋して

Life goes on

月曜日の朝早く、アンから電話がありました。


「マリエ、今どこ?」

「え?まだ家だよ。仕事行く準備してるとこ。」

「あ、そうなんだ。今病院だから、いるかなって思ってかけたの。じゃあ、いいや。また後でね。」


というような会話。


その日の夕方お店に行ってみると、

「クリスの奥さんに赤ちゃんが生まれてね、それでお見舞いに行ってたんだよ。」

「へ~、そうだったんだ^^ じゃあ、その内赤ちゃんに会えるかな。」


という事になって、そして今日。


またいつものようにお店にいると、一人の女性客がやってきました。

「今の人、クリスのお姉さんなんだよ。」

「ああ、クリスってこの前赤ちゃんが生まれたって言ってたよね。」



「マリエ、ノー。」


「え?何?違うの?」


「赤ちゃん、死んじゃったんだよ。」



・・・・・・。


すぐには頭がついて行きませんでした。


日本でだって、お産には危険が伴うって知ってるし、この国では特に新生児の死亡率は高いんだって分かってるけど。


「分娩中にね、彼女気を失ったんだって。それで出産に時間かかって、その後の処置も遅かったとかで、状態が良くなかったの。」


それでもアンがお見舞いに行った時には赤ちゃんは元気に見えたらしい。


「お母さんの近くに寝かされてて、指をしゃぶってたよ。でも、彼女はあまり良くなくて、『赤ちゃんは?』って聞いた時、お腹を指して、『ここにいるよ、痛いよぉ』って言ってたの。状況が理解できてなかったみたい。」


その後、生まれてたった1日で赤ちゃんは亡くなって、母親はナイロビのケニヤッタ病院に転院したそうです。

でも赤ちゃんが亡くなった事は知らされていなくて、

『わたしの赤ちゃんはどこ?会いたいのに・・・。』

って言ってるらしい。


「悲しい話だね。クリス、かわいそうに。」

「うん、すごく泣いてた。病院が悪いんだよ。だから私は病院での出産が怖い。」


アンの話では、この病院のマタニティのレベルが低いという。
それで2人目のフェイスの時は自宅出産を選んだのだそう。

今まであまりマタニティには関わっていなくて、状況を把握していないので何とも言えないけど、ちょっと調べてみようと思った。



帰り道、先日のオサマとの会話を思い出した。


「僕は2年前に妻を亡くしたんだけど、すごく悲しくてたくさん泣いたよ。でもそうしてたって人生は止まらない。『Life goes on』でしょ。別れは悲しいけど、魂は神様の元に行って、またいつか会えるから。一つの命の終わりはまた新しい命に繋がるよ。メリーゴーラウンドみたいに、命は輪になってるんだから。」

来世の存在を信じるムスリムらしい考え方だけど、オサマの赤いひげと、青みがかった瞳を見ながら聞いてるとなんだかホッとするなって思った。



最近病院でも、患者さんの死を身近に感じる機会が多くて、通り過ぎて行く「命」が日常になってきている。

たった1日で死んでしまった、赤ちゃん。
残された人達の悲しみ。

それでも前に進まなくちゃいけないから、どこかでつながる「命」なら、それを信じていたいな。
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by chura-harufu | 2010-09-16 01:35 | ケニア生活
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