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ケニアに恋して

ウォーキングサファリ

今日はまたナイロビです。


ナロクの家を出発する直前、オサマからの電話。


「マリエ、シュクリン(オサマの息子さんのお嫁さん)が産気づいたよ!会いに来てくれ。」


オサマが言うには私の名前を呼んでいるらしい。


シュクリンは英語もスワヒリ語もできなくて、ほとんどソマリア語しか話せません。
一緒にいる時はいつもオサマが通訳するか、なんとなく身振り手振りで意思疎通する感じ。

なんで私の名前を呼んでくれたのか分からないけど。


とりあえずオサマの家に訪ねて、シュクリンに会って励ましてきました。

まだ10代だし、初産だし、家族以外言葉が通じない環境だし、不安だろうなぁ。

今日はまだ産まれそうにない感じだったから明日連絡があるかもしれない。
ホントはお産に付き添ってあげたかったけど、ナイロビから健康な赤ちゃんが産まれる事を祈ってるからね!







話は変わって、タイトルのウォーキングサファリ。


ちょっと前の話になるけど、ナロクから車で2時間ほどのナイバシャにある、ヘルズゲート・ナショナルパーク。

同じ任地のさっちゃんと一緒に日帰りで行ってきました。

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名前の通り、「地獄の門」のような峡谷があるこのナショナルパークは、ケニアの中で唯一歩いてサファリができる場所。

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ロッククライミングもできるらしい。

今回私達は自転車でサファリをしました。
なので、サイクリングサファリ。

元々自転車は乗り慣れてなくて、ゲートに着くまでが緩い坂道になっててそこですでにくじけそうになった・・・^^;

でもゲートを越えて、昔川底だったという草原を風を受けて走るのは気持ちがいい。

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シマウマやバッファローやイボイノシシやダチョウを間近に見ながらのサイクリング。

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こんな近くにシマウマ
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正面から見るとこんな感じ。シマウマの顔、お面見たい

1時間ほど走った後、今度は歩いて渓谷の底へ。


映画の撮影にも使われたこの場所は、川の水に削られた土の壁が芸術的で不思議な空間。
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誰かの写真を見て一度は絶対来たいと思っていたんです。

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温泉もあって(入れないけど)、すごく楽しかった。

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一日弾丸ツアーで二人ともへとへとになったけど、楽しかったです。


ケニアに来るならここもお勧めの場所の一つ!

きっと楽しめると思います。
# by chura-harufu | 2011-06-19 08:29 | ケニア生活

これな~んだ

今日は久しぶりにオサマと夕ご飯を食べて、その後知り合いのソマリア人の家へ。

そこで見慣れないものを発見。

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石?焼き物?でできたつぼの様な物。

初めて見るけど。


「これ何?」


ソマリア語で言われて聞き取れなかったけど、暖房器具でした。


中に炭が入ってて、部屋をあったかくしてくれます。

模様も入っててなんだかおしゃれ~。



赤道直下でも、暖房器具は必要なんですよ。
暖炉のある家もあります。




これな~んだ_a0155216_60611.jpg




これはどっかで見たような・・・。


「あ!ダチョウの卵だ」


前にさっちゃんの家で見た事ある、ダチョウの卵。


固くて丈夫なダチョウの卵に、マサイビーズが施されている。


飾りとして部屋にぶら下がっていました。



なんだか珍しくていそいそと写真を撮ってみました。

これな~んだ_a0155216_61911.jpg



1年と3ヶ月半住んでるナロクでも、まだまだ新しい発見はいっぱいあるんだね。




長くいればそれだけ見えてくるものもあるし。


もうすぐお別れなのは寂しいけど、残り時間、一生懸命がんばるね。
# by chura-harufu | 2011-06-07 06:01 | ケニア生活

闇の子供たち

去年、 「闇の子供たち」という映画を観た事はその時の日記に書いたけど、あの時の気持ちを思い出しました。

映画の中で描写に関してはいくつか納得できない部分があったけど、人身売買と言うのは決して映画や小説の中だけの話ではなくて、現実に起きてる事なんだと実感させられた。



以下抜粋。

【ナイロビ共同】ナイジェリアからの報道によると、同国警察当局は2日までに、15~17歳の少女を院内に閉じ込め、出産させた赤ちゃんを第三者に売却していた疑いがある南東部アーバの病院を摘発、経営者を拘束するとともに、妊娠中の少女32人を保護した。

 フランス公共ラジオは「赤ちゃん工場」と報道。病院側は望まない妊娠をした少女を助けているだけだと主張している。

 警察当局によると、赤ちゃんは最高約52万円で、養子や呪術信仰用として売却されていたという。ナイジェリアの一部では、幸運を得ようとする呪術信仰の儀式で赤ちゃんを殺害することがあるとされる。

2011/06/02 20:26 【共同通信】





ケニアに派遣されて来るまで、「アフリカ」に対して曖昧な印象しかなかった私。

いくつ国がある事も知らず、ケニアのお隣の国との違いも知らなかった。

だから、ケニア人が日本人・中国人・韓国人の違いが分からないのも当たり前だと思う。



ケニア以外のアフリカは行った事がないのであまり知らないのだけど、ナイジェリアという国名は比較的よく耳にする。

テレビではナイジェリアのドラマが毎日のように放送されていて、私の友達や同僚も夢中。

「石油産出国で、進んだ国なんだよ。」

という話を聞く。

ただし、国としては裕福でも国民の生活はやはり貧富の差が激しいようだけど。


ナイジェリアの話でもう一つよく聞くのが「ウィッチドクター」。

ドラマの中にも時々登場する「ウィッチドクター」はナイジェリアでは有名なんだそうです。



ケニアでももちろん「ウィッチドクター」は存在する。、
別の日記にも書いたけど、ナイロビの病院の遺体安置所から、遺体の一部(目とか耳とか性器とか)が切り取られ盗まれたという事件
盗まれた体の一部は呪術用に売られていたという事だった。



「呪術信仰用として売却されていた」子供。

考えただけで胸が痛む。



この施設に閉じ込められてたという少女達がどういう経緯でそこに入り、どういう生活をして、赤ちゃんたちがその後どうなったのか、詳しく知らないけど想像してみるとどんどん悲しくなる。


こういう事を書いてると誤解されそうだけど、だからって「ナイジェリアは怖い国」とか「アフリカってやっぱりおかしい」とか、単純に思って欲しくはない。


内戦が続く国があったり、汚職、児童労働、少年兵、FGM、公衆衛生・・・、問題もたくさんあるけれど、アフリカの人達は毎日「不幸」って顔で生きてる訳じゃない。



友達に赤ちゃんが生まれたら、お洋服やお土産を持ってお祝いに行くアン。

私に会うたびに赤ちゃんの写真を見せて嬉しそうに自慢するエルビス。

「かわいいね」って言ったらニコニコと赤ちゃんを抱かせてくれたマサイ語しか話せない夫婦。


ちゃんと望まれて、大事にされる赤ちゃんだってたくさんいる。

っていうかそれがほとんどだって思うし。



子供たちは、お父さんやお母さんのと手伝いをして、下の子の面倒を見る、そんな姿がとても自然。


穴だらけのセーターを着て、鼻水をたらしながら走りまわっている子供たち。

私みたいな外国人の姿を見つけると、遠くからでも走ってきて、

「How are you?」

って、嬉しそうに手を振って話しかけてくる。

そのくせこっちから声をかけると照れて隠れちゃう。


めんどくさくなる時もあるけど、基本的にはやっぱり子供たちはかわいい。



「貧しい事」がイコール「不幸」ではないなって、ケニア人の生活とおおらかな笑顔を見ているといつも思う。



だから、「アフリカって怖い」なんてレッテルは貼らないで。


もちろん日本とは違うから、病気や犯罪に巻き込まれないように気をつけなきゃいけないけど、アフリカ人だって私たち日本人と一緒だから。



先進国、途上国、どっちにも闇の部分はある。

日本は人身売買に無縁な国じゃない。

というか、同期によると人身売買のない国なんてない。




「日本に生まれて良かった」って言ってるだけじゃなくて、ちゃんと向き合わなきゃいけない現実もあるよなって考えさせられる事件でした。
# by chura-harufu | 2011-06-03 04:18 | ケニア生活

サッカーボール

本日はケニアの祝日、Madaraka Day。

思い返せば去年の今日は、アンが警察に捕まって大騒ぎでした。

今となっては笑い話だし、なんだか懐かしい思い出です。



今年は何をしていたかと言うと、午後からナロク隊3人でサッカー大会に向けての会議をして、その後サッカー大会・予選を見に行きました。


普通に予選大会をするとお金がかかるので、お祝いに便乗した大会にして経費を浮かそうという作戦。


参加賞として渡すサッカーボールを持って会場となるナロク大学へ。


このボールは去年行われたワールドカップ関連のイベントとしてSONYがアフリカの子供たちへ寄付してくれたものです。

http://p.tl/EjDZ
http://p.tl/U2sD

サッカー大会の為にこの企画に応募して約半年、我が家で眠ったままだったボールがやっと役に立つ時が来た!

ホントはもっと早く配るべきだったんだろうけど、中々イベントが動かず今に至る・・・。

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ケニアでは、ちゃんとしたボールがなくてもスーパーの買い物袋や布切れで作ったオリジナルでを追いかけて、デコボコの地面を力いっぱい走る子供たちの姿をよく見かける。
サッカーボール_a0155216_4303773.jpg


サッカーが人気なのが良く分かるし、元気に遊ぶ子供たちの姿を見るのは楽しい。


今回のイベントは基本的に子供よりユースが対象になるけど、これをきっかけにみんなで楽しめれば嬉しいなと思う。



なので、しばらく忙しいけどがんばるぞ。






昨日、アンと日本の話をした。


いつかアンが日本に遊びに来る事があればすごく嬉しいし、あちこち案内してあげたい。

でもアンは飛行機に乗った事もないし、空飛ぶなんて絶対外見れない!と言う。

乗り換えだって不安だし。


それで言ったセリフが、


「マタツで日本まで行けないかなぁ?」


かわいすぎる!


「ん~、マタツじゃ無理だね、日本にはマタツって走ってないんだよ。」


「え?なんでマタツがないの?」


と、しきりに不思議がっていました。
# by chura-harufu | 2011-06-02 04:30 | ケニア生活

魂の戻し方

最近スカイプで家族と話していて、妹の彼氏の話で爆笑した。


妹の彼氏はアメリカ人。

色々と日本語を教えてるらしいんだけど、


「マブヤーマブヤー」

とか

「クスケー」

とか、普通の日本人には分からないだろうに。



「マブヤー」または「マブイ」は魂の意味(地域によって違うけど、3つか7つくらいあるらしい)。


沖縄ではものすごく驚いた時にこの「マブヤー」と落とすと言われていて、落とすと病気になったり腑抜け状態になってしまう。


なので、びっくりした時には落とさないように、

「マブヤーマブヤーウーティクヨー(魂さん魂さん、追ってきてね~)」

と唱えるんだそう。

たまにそう言ってる人、聞きますね。



しかし、妹の彼氏はやっぱり外国人。

「マブヤー」って発音が上手くいかず、「マフィア―」って聞こえるらしい。


びっくりしたら手を仰いで

「マフィアーマフィアー」

と唱える外国人。


横で見てる人の方がびっくりね、きっと。



しかし見てみたい。

絶対面白い。


帰国したらきっとぜひ見に行かなければ。



それで魂を落とさなくて済むならよしです。



しかし落とした場合はどうするのか?



落し物は拾いに行かなきゃいけません。


落とした魂を拾う儀式、それを「マブイグミ」と言います。



そういえば、子供のころから昔話とかで「マブイグミ」の話を聞くけど、詳しくは知らない。


なのでちょっと調べてみたけど、やり方が色々あって良く分からなかった・・・。



昔聞いた事があるのは、確か落とした場所に行って、当人のお気に入りの服で魂捕まえて、その服を着せてあげるらしい。

魂を落とした場所はユタ(沖縄の巫女みたいな人)に占ってもらって、そこで拾ってくる。もしも場所が特定出来ない時は、トイレで行う。トイレの神様は力が強いので、どこからでも呼び寄せる事ができるそう。
なんか面白い。


後は、色々用意するのがあって、私には覚えきれません。


「まぶやーぐみ すぐとぅ まーんかいうてぃとーてぃん かにまーち まぶいぐみ しみてぃ くみそーれ」
ってセリフも、スラスラ言えないわ。



なので、私が魂落としたら、誰か拾ってきてください。お願いしま~す。
(まあ、元々自分の魂落としたら自分で拾いに行けるのか分からないけど)

ケニアで落としたら拾いに来るの大変そう。

それともトイレの神様の力とはそこまで届くほど強いのでしょうか。


とりあえず、驚いたら「マブヤーマブヤー」って言っときます。




そんな事考えてたら、「琉神マブヤー」を久しぶりに見たくなりました。


沖縄の言葉が懐かしー。
# by chura-harufu | 2011-05-31 05:37 | ケニア生活



青年海外協力隊(エイズ対策)としてケニアでの生活をお伝えします

by chura-harufu